時事の見方                           

                              2007.8.30 
***** 第二次安倍内閣について *****
<質問>
      第二次内閣改造が行われました。メンバーを見られて老師の受け
とられた印象はどのようなものでしょうか。
<回答> 
      私はかなり充実した組閣だという印象を受けております。安倍
総理が未経験だった処から、かなり思いがけない問題が次々と起き
ましたが、その間安倍内閣は、予算の方が心配になるほど、国民の
為になるような政策を、2、3日毎に打ち出しておりましたから、
国民の側では無意識の内に好意的な見方をして来始めたような印象
を受けております。
<質問>
 自民党の結束を図り、民主党に対抗する実力内閣なのでしょうか。
<回答> 
      勿論、参議院での票が足りませんから、強力な手は打てませんが、
ひょっとすると、国会の解散までは持つのではないかという見方を
しております。
<質問>
      素人目には安倍首相を批判していた舛添氏を入閣させた意図は
サプライズでしょうか、能力を買われたからでしょうか。
<回答>
私は舛添という人を良く知りませんので、何故入閣出来たのか
が解らない実情です。
 
***** サブプライムローン問題について *****
 米国のサブプライムローン(低所得者向け住宅融資の焦げ付き懸念して株価
が大幅に下落いたしました。
<質問>
米国の経済を引っ張っていた住宅業界の加熱が懸念されており
ましたが。ついにバブル崩壊かとの印象を受けました。見方は
間違っておりますでしょうか。
<回答> 
私は今年の4月頃から、一般が確信しているように果たして
好景気が続くものか心配しておりましたので、今回サブプライ
ムローンの破綻から起きた不況は、非常に根が深いという見方
をしております。
イラク戦争が起こります前、私は「この不況は戦争を起こ
さずに処理する事が出来るかどうか」、大変心配しておりまし
たが、やはりブツシュ政権のイラク攻撃が、世界を不況から
救つたという見方をしております。
したがって今回の場合も、余程思い切った世界的な金融政策
を実行しない限り、世界的な不況を防止することが避けられ
ないと思います。
これは私が夢で見た考えとしておいて頂きたいのですが、
原子兵器の製造を口実にして、イランを武力で攻撃する位の
対策を取らないと、世界的な不況を防止する可能性が少ない
のではないかという見方をして居ります。
<質問> 
         日本経済が立ち直った矢先の米国の経済失速予兆です。
円高等で日本経済も打撃を受けそうですが。
<回答> 
私はドル高がどうとか、円安がどうとかという問題と次元
が違うように感じております。
<質問>
         欧米の中央銀行は多量の資金を市場に供給して目先の混乱
を回避しましたが、危機モードは解消されていません。この
対応がベストかどうかは後の歴史が判定することですが、
最終は個人が危ないと思うかどうかの世論の動向に左右され
ると思います。新聞紙上も楽観論と慎重論が交差しています。
老師は楽観論でしょうか。
<回答> 
過日、欧米の中央銀行が今回までは到底考える事の出来
なかつたような膨大な資金を注ぎ込んで、世界の金融恐慌を
回避しましたが、これは今日の世界金融に関し、経済理論、
金融理論、財政理論が如何に発達したかを示す事実であって、
われわれは実に恵まれた文明時代の中に生存することが出来
ている証左であると思います。
したがってこの問題は浅い常識論で処理することの出来る
問題ではなく、全世界のあらゆる勢力と学術理論とを結集
して対処するべき問題であり、楽観論とか悲観論とかと云う
範囲を乗り越えて、慎重に解決するべき問題であるという
見方をしております。
 
以上がご質問に対する小生の見方であり、今迄は学問的に解決することの
出来なかつた重大問題を、理論的に解決することの出来る21世紀に生きて
居る事を、大いに感謝したいと思います。
                                以上