時事の見方  

2007.1.25

***** ブッシュ政権新政策について *****
ブッシュ政権がイラクの新政策を発表いたしました。年末のフセイン元大統領の敏速な処刑。を始めとしてイランの核開発牽制。イラクの派兵撤退を視野に入れた2万人の増派。等々様々な手を打っていますが先行きは混沌としています。
<質問>
      米国は戦後の処理を間違ったのでしょうか。
<回答>
ブツシュ政権の新政策は正解であると、見ております。何故かと申しますと、力と力の争いは、力で決める以外に方法が有りませんから、先ず兵力を増強 して、イラク国内における勝敗をはっきりさせる必要が有ると思います。仮に現段階で和平政策を考えれば、事態は更に混乱すると思います。
フセインの処刑は、少し速過ぎたように思います。何故かと申しますと、処刑をしますとフセインが神格化されますから、アメリカの政策にとつてはマイナス であり、むしろ彼を温存して旧指導者が普通の人間であったことを、国民に確認させるべきではなかったと思います。
イランの核問題は、イラクの問題とは別個に国連と協力して処理すべきであり、混同は極力さけるべきであると思います。
私は戦後の処理が間違っていたというよりも、何百年にも亘るキリスト教とイスラム教との対立が、世界史の中で解決を迫られる段階に到達したことを意味すると考えており、問題がそれ程難しいと同時に、人類としてはどうしても解決しなければならない問題に、直面していると思います。
 
 
<質問>
      旧ソ連もアフガニスタンに介入し本体がガタガタになりました。米国はベトナムの教訓を生かしてい無いと思いますが、どのように感じられていますでしょうか。 
<回答>
ベトナムの場合は、自然環境や兵士の士気から考え、轍退以外に選択肢がありませんでしたが、イラクの場合にはアメリカが仮に轍退をした場合、アメリカは かなり困難な情勢に置かれることとなり、世界的な混乱状態が起こると思います。
アフガニスタンの場合は、アメリカが実際にソ連軍に圧力を掛けて、轍退させたことが事実ですが、今度の場合はアメリカ自身が主役ですから、その方法が取れません。
<質問>
スンニ派とシーア派の対立はイスラム教の真の指導者がいないことを示しています。これらの原因の主なものは国の利権の争奪戦なのでしょうか。
<回答>
スンニ派、シーア派の対立は、それぞれの派に極めて強力な指導者のいることに問題があり、その背景には石油の利権も関係していると思います。
 
***** 安倍政権人事の甘さについて *****
 安倍総理が行った人事で任命された者の人格による不祥事が目立っています。
 
<質問>
      任命する時はそれなりの調査が行われると思うのですがブレインや側近の能力が不足しているのでしょうか。
 
 
 
<回答>
安倍内閣に付きましては、組閣以来既に3人程退任する人が出ましたが、ブレインや側近の能力よりも、安倍総理自身が成蹊大学系統の学校を、恐らく幼 稚園の時代から1筋に上がる経過を辿つた人のようですから、従来の政界に必要であった政治献金に関する醜さが、実観として頭の中になかつた結果ではないかと見ております。
組閣後直ぐにアメリカに行かなかつたことの結果がどう出るかは、まだはっきりしておりませんが、その後のヨーロツパの歴訪やアジアにおける国際会議など は、積極的にこなしているように見受けられますので、今後どのような経過を辿るか、見守るべきであると考えております。
                                 以上